昨日は宮沢賢治の童話「銀河鉄道の夜」をたべてきました!
それというのも・・・・・・

 
7月4日から8月31日まで関西国際空港展望ホールで銀河鉄道の夜KAGAYAアートの世界展in関空が開催されています。KAGAYAさんはデジタルペインティングという手法で星・宇宙の世界を描くアーティストです。精密で幻想的なその世界は、観る人をここではないどこかはるかな場所につれていってくれます。そして現在、全国のプラネタリウムで映像作品「銀河鉄道の夜」が上映されているので見られた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
関空の展示室にはそのKAGAYAさんの作品や、銀河鉄道の夜を体感できる展示などがあり、ファンの方などでにぎわっていました。
展示会場の外は飛行場です。大空へとびたっていく飛行機をみあげれば、銀河に向かう列車にも思いがつながります。

このイベントのひとつだったのがホテル日航関西空港で開催された「銀河鉄道の夜」加賀谷玲コンサート&ディナーショー」。
加賀谷玲さんはKAGAYAさんのつくった「銀河鉄道の夜」の音楽を担当された音楽家で、KAGAYAさんの弟さん。「銀河鉄道の夜」を観ていて、いつも心地よさを感じるのは、兄弟でこの作品と向き合って、創り上げていったところにも理由があるのではないかしらと思うのです・・・兄弟っていいですね。
コンサートは「銀河鉄道の夜」の物語の流れにそったピアノとバイオリン演奏でした。
ボーカルの井上ヒロコさん、MOGAさんも出演され、プラネタリウムで聞いたあの歌声が目の前で!


ディナーショーは加賀谷玲さんのコンサートと、後半は「銀河鉄道の夜」を味わえるお料理という構成です。
実は私、このお料理のメニュー作りのアドバイスにすこしだけ関わらせてもらいました。「銀河鉄道の夜」には美味しいものがたくさん登場するので、その紹介や、こんな風に使ってはどうか、という提案など。それはとてもたのしいことでした。ありがとうございました。
 

玲さんの紡ぐ繊細な音楽はお店の中いっぱいに何か透明なものを届けてくれていました。
コンサートが終わる頃には日は暮れていて、大きな窓ガラスのむこうから飛行場の明るいいろんな色の光がとどきます。その光に負けないくらい、空にはまんまるお月様。
本日は満月なり。

 

心地よい音楽のあとは、日航ホテルの小松シェフが腕を振るったお料理に舌鼓。
当日のメニューたち・・・
作品の一節をたのしめるよう、登場する食材をつかったり、盛り付けに工夫がされてあります。

・カナディアンスモークサーモンと魚介類のマリネ カラフルビネグレットソース銀河の流れ
 (カラフルな銀河です)
・小さな停車場のとうもろこしスープ
 (ジョバンニたちが列車で通り過ぎたとうもろこし畑の印象)
・フランスパン、くるみパン
 (プリオシン海岸ではくるみの化石がとれるそうです)
・鱒の網焼きグリル トマト風味のラタトゥイユとともに
 フレッシュハーブとバルサミコソース
 (天の川を泳ぐのは鱒、そしてジョバンニがたべたトマト料理のくみあわせ)
・国産ポーク骨肉のロースト香草パン粉焼き 
 粒マスタードソース 有機野菜添え
 (プリオシン海岸の発掘現場はどんなところだったのでしょう? 
 関空近郊の有機野菜をつかっているそうです。
 この場所だから味わえる野菜たちです、とシェフのこだわりをうかがいました)
・新鮮野菜取り合わせバルドラのサラダ
 (野原に燃えるさそりの火。さそりではなくて本日はエビと完熟トマト)
・アップルパイアラモード サウザンクロス風
・アップルティ
 (銀河鉄道の中にはりんごの香りがただよっています)

おいしいもの、美しいものは笑顔を運んできてくれますね。
音楽とお料理で、私もふくめてそこにいたみんなが銀河鉄道の乗客になっていました。
KAGAYAさん、加賀谷玲さん、KAGAYAスタジオのみなさん、
素晴らしい時間をどうもありがとうございました。