この頃になると、あたりのお正月の気配は抜けてきましたが、
関西に暮らす私にとっては、明日10日の十日戎(とおかえびす)が終わって
お正月が終わった~という気分になります。
9日が宵宮、10日が本戎、11日が残り福 恵比寿さま大忙しの3日間です。

それで、ということもありませんが
この時期ならではのおめでたい芋のおはなし。

え、これがめでたいの? 

そうなんです。

やつがしら 八つ頭 八頭 といいます。
ごろごろ頭が沢山あるような形だからこの名前なんだ、というのは
姿を見て伝わってきます。
なにやらギリシャ神話に登場するメドゥーサのような、
出雲神話に登場する八岐大蛇の様な、神々しい名前。

  賢治仲間の熊谷市のK氏が年末に送ってくださいました。
  ありがとうございました。

関西で、お正月の里芋といえば海老芋がよく食べられています。
(少なくとも私の周りでは)
 これは八つ頭と一緒に入っていた里芋ですが、
 海老芋の写真がないのでかわりに・・・これと非常に似た姿をしているのです。
 海老の尻尾に似ているでしょう。

関西でも八つ頭を食べるのかな?? 少なくとも私の周りでは海老芋ばかりで
八つ頭は初めての出会いでした。

「八」が末広がり
「頭」が子孫繁栄を意味していて、だからおめでたい、縁起物の食材です。
親芋と子芋が分球せずに育った里芋です。

肉質がしっかりしていて、普段の里芋よりぬめりが少なく扱いやすい。
切り分けて、皮をむき、煮ものにしました(写真なし・・・)。
ほくほくして、芋の味が濃い感じでした。Kさん、ごちそうさまでした!

お正月をはじめ季節の行事に味わうたべものたちがもつ、
それぞれの意味には、先人の祈りや願いがこもっているわけですが
それらを改めて一つ一つ追っていくと、
長い時間、どれほどたくさんの人が、生きることが大変な時代を乗り越えて
未来に想いを託してきたのだろうと思うのです。
たべものが伝えてきた知恵や力って深いです。


それにしても毎年、十日戎になると関西は急に冷え込みます。
本年も寒波襲来。
明日早朝の西宮戎の福男さん、寒いでしょうね。

みなさまもどうぞ風邪にはお気をつけて。