先日ご案内させていただいた
2017年11月26日開催の
ひょうごの在来種保存会の「在来さといもを食べる会」に参加しました。
こちら→http://bonjour-konogoro.blog.so-net.ne.jp/2017-11-03

さといもについての講演と、
兵庫県下の希少な、さといも5種の試食をしました。

私は調理スタッフとしてかかわらせていただきましたが、
普段なかなか出会えない兵庫県下の在来さといもを目の前にしてわくわくでした。
まさに、さといもづくしの1日でした!


会場のコミスタ神戸・調理室


さといもの標本がずらり並んでいます。

「今回を逃すともうこんな機会はありませんよ」とは
スタッフの小林さんと土井さんの弁。
お二人が兵庫県中を駆けまわって集めた標本です。お疲れさまでした!

今回、試食したさといもは 次の5種
 田能芋(たのういも・尼崎市)
 矢問芋(やとういも・川西市)
 鹿塩芋(かしおいも・宝塚市)
 姫路えびいも(ひめじえびいも・姫路市)
 八幡芋(やはたいも・福崎郡福崎町)

どれもそれぞれの土地で作られて100年以上の歴史あるさといもたちです。
しかし現在では数軒の生産者や、オーナー制、市民農園、自家菜園で数人で作っている
「幻」にちかづいているさといもたち。
つまり今回「もうこんな機会は・・・」というには、そんな理由もあったのです。

そのほか展示のみ(見ただけ)のさといもは
 小野芋(豊岡市)
 いご芋(美方郡香美町)
 大門のさといも(西脇市)
 天内芋(あもちいも・篠山市)


ミニ講演「サトイモ在来品種の調理特性」
奈良県農業研究開発センター育種科
野菜栽培ユニット総括研究員  西本登志さん

人それぞれなように、さといもも形や食感などの特性、そして出身地(歴史)もいろいろ。
それぞれのさといもの特性を知ることで調理方法もそれぞれ向き不向きがあるんだということを
教えていただきました。
昭和の八百屋さんの野菜の知識、どうやって食べたら一番おいしいか助言してくれる八百屋さんはかっこよかった・・・のエピソードには同感でした。
最近ではほとんどがスーパーなどの量販店で、買い物の形態も変わってしまって売る人と買う人の会話の場所がなくなったなあと。「生の」情報交換が珍しいことになってしまった(ついつい同じことが本屋さんにもあるなあと、想いが拡がってしまう・・・)。

講演のあとは5種のさといもの試食タイムです。
まずは「蒸す」同じ条件で20分蒸し器で蒸したものを食べ比べました。
部屋の中さといものほっこりしたかおりでいっぱい。


上から右回りに
 田能芋、矢問芋、鹿塩芋、姫路えびいも、八幡芋

むっちりしていたり、ほくっとしていたり
甘味を強く感じたり、野趣あふれた味がしたり、それぞれ。



途中で、今回の登場したさといもの中で「田能芋」「矢問芋」の生産者の方からのおはなしもありました。


次に「煮る」で試食をしました。
だしや、材料の分量を同じにして「いも煮」を参加者全員でつくりました。




いも煮は、山形をはじめ主に東北一円で食べられています。
主な具材はさといも、ごぼう、にんじん、きのこ、こんにゃく、長ねぎ。肉は、牛肉を使ったものが多いのですが、豚肉や鶏肉をつかったレシピもあり。味付けは、みそ味、しょうゆ味、地域でそれぞれです。
今回は、味付けはしょうゆベース。
材料は、さといも、ごぼう、にんじん、まいたけ、こんにゃく、長ねぎ、うすあげ、豚肉を使って(私的には、やや花巻風に・・・かわはらさんありがとう)作りました。

さといもそれぞれの違いがわかりやすいように薄味にしました。
が、それでもちょっと薄味すぎたかな~と少々気になったのですが・・・完食。感謝。

それぞれの土地で作られてきた、さといもたちは奥が深い。
歴史も味も。
さといもがますます好きになった1日でした。
参加できて本当によかったです。
参加者のみなさま 生産者のみなさま
調理ほかをお手伝いいただいたお米の勉強会のみなさま
ひょうごの在来種保存会の小林さん、土井さん 
どうもありがとうございました!!

【閑話休題】
会の中では、7月の夏の見学会
 こちら→http://bonjour-konogoro.blog.so-net.ne.jp/2017-07-26

でいただいた種から育った「青味大根」も報告していただきました。

まやこさんありがとう~~この件は次回に。