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へっちょこだんご と 鹿踊りのはじまり [宮沢賢治]

1月某日、大阪の高校で
「宮澤賢治の童話をたのしもう」という授業をさせていただきました。

総合的な学習という枠の4時間の集中講義です。
講座の前半は、宮澤賢治のことや岩手のことを紹介しながら
作品「鹿踊りのはじまり」(ししおどりのはじまり)をみんなで読みました。
この作品は、野原で鹿たちが花巻の方言で会話している場面があります。
花巻弁はしゃべられなくっても、ここを声に出して読むのがたのしいのです。
誰でも最初は口でもごもご・・・状態になるんですけどね。

後半は、調理室で岩手のお菓子を作りました。
「鹿踊りのはじまり」には粟や栃の団子がでてきますが、
団子つながりで(こじつけかな・・・!)、
へっちょこだんごをつくりました。
先日もご紹介させていただいたあれです→ 
そろそろできますよ.jpg

ところで、へっちょこだんごをつくるのに
今回は一番オーソドックスな
たかきびの粉で作ろうと準備をはじめたのですが・・・・
なんと関西では売ってない!
私の探し方が足りなかったのかもしれませんが、
岩手では産直のお店などで普通にあるのに
なかなか見つかりません。

どうしよう~~~
助けてくれたのは盛岡のいわてS-FARMりさちさんでした。
りさちさんを通して、たかきびの生産者さんが粉にしてくれました。
ありがとうございました。

***
たかきびは雑穀です。
「高黍」と書きます。コーリャンともいいます。
粒のまま使うとひき肉みたいな弾力があるので
ギョーザやマーボ豆腐など作ってもおいしいのですよ。
詳しくはこちら→ 

そうして届いた岩手のたかきび粉!
たかきび粉.jpg
岩手から届いたたかきび粉というだけで
へっちょこだんご作りのテンションが上がってしまった私なのです。

本来は小豆を炊いてぜんざい汁を作るところからが本来の作り方なのですが
今回は時間の都合でぜんざい汁は市販のつぶあんをつかってつくりました。

たかきびの粉200gに、塩ひとつまみいれて
熱湯を100から180ml注ぎ入れ耳たぶくらいの固さにこねていきます。
…岩手では「しとねる」っていうのですよね。
しとねます.jpg
熱湯を最初100mlいれてあとはちょっとずつたして
理想の固さにした方がいいようです。
今回の実習でわかったのですが、やわらかくなりすぎた、と思って
粉をたすと粉っぽい団子になるようです。

さて、「へそ」がたくさんできました。
へそがいっぱい.jpg

沸騰したぜんざい汁に入れて浮き上がったら出来上がり。
ゆでます.jpg

参加者の中には小豆苦手なんだ~という人もいたけれど、
みなさん一生懸命作ってくださり、それぞれにおいしいへっちょこだんごができました。
できあがり.jpg
いだだきま~す。
ちょっとほろにがいたかきびのへっちょこだんごいかがでしたか?

今回あれこれ盛り込み過ぎて
説明不足のところもあったなあ・・・と反省したところも少々あるのですが。
宮澤賢治の作品や、岩手のおいしいもの楽しんでいただけていたなら幸いです。
参加のみなさま、関係者のみなさまありがとうございました。


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signaless

素晴らしい授業ですね!
きっと生徒さん達にとって最高のすきとほった食べ物となったことでしょう。
by signaless (2011-02-06 21:02) 

ゆきねこ

signalessさま いつもありがとうございます。
実はいろいろ反省点もあるのですが
参加してくださったみなさんに、ちょっとでもたのしいなあと思える場面があったなら幸いだなあと思っています。
by ゆきねこ (2011-02-07 11:16) 

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